富士山登山のときには十分な装備が欠かせません。富士山の気候は平地とは異なるからです。また、登山ルートやスケジュールについて事前準備をするのも大切です。無理をしないプランを立てることが登山成功の鍵となります。
富士山登山に必要な装備(準備物)
装備を準備することで安全に快適な登山が楽しめます。
富士山登山の前には必ず30リットル程度のザックを用意しましょう。登山道には岩場もあるため両手が空いていないと危険です。そのため、肩掛けのバッグではなくてしっかりとしたリュック型のザックが必要になります。また、トレッキングシューズも欠かせません。足首を保護するようにくるぶしが隠れるものを準備することが理想的です。柔らかな運動靴では長時間の歩行での疲労に差が出てきますし、何より下山で足を痛めやすいです。さらに、晴れていると紫外線を浴びます。つばの大きめの帽子も用意しましょう。忘れてはいけないのが雨具です。富士山は独立峰のため天候が変わりやすいです。上下セパレートタイプのレインウェアとザックカバー、手袋、スパッツも必要です。ビニールカッパは風が強いため向きません。
富士山は登山口となる5合目付近と頂上では温度差がかなりあります。このため脱ぎ着できる服装で登ると快適です。登り始めは薄手のアンダーウェアにベースレイヤーを重ね着するだけで大丈夫です。山頂付近になったらダウンやフリースの防寒服を着るようにしましょう。
登山ルートの設定も富士山登山の大切な準備
富士山登山の準備をするときには登山ルートを選ばなければなりません。登山ルートは4つあります。
吉田ルートはもっとも人気のあるルートです。山小屋がルート上に16軒、救護所が2ヶ所設置されているため何かあったときも安心です。また5合目の標高は2,305メートルと富士宮ルートに次いで高くなっており、山頂まで6.3キロメートルと比較的アクセスしやすいです。このため、初心者には吉田ルートがおすすめです。
また、富士宮ルートも初心者が登るのに適してます。五合目の標高は2,380mと4つのルートの中でもっとも高いです。このため、山頂までにかかる時間も短くなります。ルート上には山小屋が7軒、救護所が1ヶ所設置されています。
リピーターの人は須走ルートや御殿場ルートに挑戦してみるのも良いでしょう。
富士山登山の前に知っておきたいマナー
富士山登山の装備や登山ルートの設定が終わったらあとは実際に登るだけですが、登山中や山小屋でのマナーについて事前に知っておくと気持よく過ごすことができます。山で人とすれ違うときは「おはようございます」ないしは「こんにちは」というルールを知っている人も多いかもしれません。この他にも様々なマナーがあります。
まず、山では平地より2時間早く行動する必要があります。山の天候は午後には不安定になりやすいからです。日の出とともに活動を始めるのがベストです。山頂でご来光を見ることを目的とする場合早朝1時発なんてことも普通です。また、安全のため登山道は登りが優先です。ごみは必ず家に持ち帰りましょう。なお、富士山周辺は国立公園に指定されています。植物や石などを持ち帰ってはいけません。
山小屋は夜も朝も早いです。消灯時間後に動きまわると周囲の迷惑になります。さらに、山小屋の水は雨水や雪解け水を利用していることが多いため、平地のように十分あるわけではありません。歯磨きやシャワー・洗顔はできないのでウェットティッシュ等を持って行くと役立ちます。
記事を読み終えたら今度はこちら(富士登山の初心者向け基本情報)を確認して、より理解を深めましょう!!