初心者の富士登山で最も心配事は高山病です。
軽度の大小はあれど高山病は誰にでも起こります。
富士登山を成功させるために高山病を少しでも軽減させるようにしっかりと学んで高山病対策を行っていきましょう。
※医者ではない為、あくまで高山病の原因は諸説の一つとして捉えてください。
ここに書いてあることは、一、登山者、登山ガイド として、体感してきた、聞いてきたことの中で効果があったと思われることを記載しています。
(医学的な修正点等ありましたらメールにてご連絡ください。)
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【富士登山】高山病の症状
高山病になると何が起こるのでしょうか?
その症状にも軽度から重度があり、ヒマラヤなどの特に極高所の場所で起こる高山病は死に至ることもあります。
富士山で起こる高山病としてはそこまで重症化することはほとんどないにせよ、注意は必要です。
分かりやすい症状がまず頭痛です。それから吐き気です。
二日酔いや徹夜明け(寝不足)の症状によく似ています。
症状が似ているだけでなく、実は体に起こっている状況も二日酔いや徹夜(寝不足)に似ているからです。
頭痛・吐き気まで行ってしまうと富士登山では重症と言っていいでしょう。
実はその前に段階があるのです。
あくび、眠気、思考力の低下がまず最初に起こります。
これも二日酔いや寝不足の症状とよく似ていますね。
【富士登山】高山病は何故おこる?
医者ではない為あくまで高山病の原因は諸説の一つとして捉えてください。
高山病の原因は酸素の薄くなる高所に行って、体が酸欠状態になるからというのは容易に予測が付きますが、さてその時体にはどのような症状が起こっているのでしょうか。
体 には血中酸素という指標があります。
簡単に言うと血液が運搬可能な酸素の濃度を示します。
100%であればしっかりと血液が酸素と結びついて体中に運搬し ているといった具合です。通常私たちが平地で安静にしていて呼吸もしっかりとしているときであれば98~95%程度を示します。
これが富士登山をすると 80%台まで落ち込みます。
もちろん息苦しさを感じる数値です。
血液が運搬する酸素が十分でなくなることで、脳に供給される酸素も不足してしまい、頭が痛 くなったり思考力が低下したりします。
実は二日酔いでも同様の症状が起こって血中酸素が低下します。
徹夜明けも血中酸素が低下します。この血液中の酸素不足が高山病の要因となっているのです。
【富士登山】高山病は誰にでも訪れる
実は高山病、登山の初心者だけに起こる症状かと言えばそうではありません。
何度も山に登っているはずのガイドさんでも高山病になることがあるんです。
さすがに気持ち悪くて吐いてしまうほどの重症にはなりませんが、体調悪くて頭が痛いなという程度の高山病になることがあります。
「事前に準備するべき対策」部分で後述する内容が上手く調整できない場合、いくら慣れている登山ガイドでも高山病になってしまうのです。
また富士山に登ればほとんどの人が高山病の症状を発生すると言っても過言ではないでしょう。
先にも述べたように吐くほどの高山病ではなく、気持ち悪いなとか、頭が痛いなとか、調子が優れないなとかその程度の高山病はほとんどの人が発生するのです。
さらにさらに、高山病の原因の所で解説しているように、高山病は徹夜明けの寝不足の症状と同じ症状が起こります。
富士登山をする方の多くはご来光目的で登りますね。
山頂でご来光を見たいということで、夜が明ける数時間前に山小屋から山頂に向けて出発するわけです。
富士山という場所でなくてもこの状況であれば寝不足状態になることでしょう。
つまりは富士登山でご来光を見ようと山頂を目指して登っている時は、それだけでも高山病になりやすい体質になっているのです。
この後に高山病の対策を解説していますので併せて確認してくださいね。
