富士登山の初心者向け基本情報

富士山は夏でも冬並みの寒い山【富士登山の防寒対策】

投稿日:2016年01月28日 更新日:

富士登山をした人に大変だったことを聞くと、高山病などの次に「想像以上に寒かった」と言います。寒いことを理解してしっかりと準備をすれば寒さも苦労するほどにならないため、しっかりと防寒対策をしていきましょう。

富士山頂では真冬並みの寒さ

一般の人が富士山に登れる時期は7月から9月中旬までの2カ月半。これは真夏の季節ですね。都心では連日30℃を超える猛暑。夜も寝苦しいくらいの真夏の真っ最中に富士山へ登るわけです。当然、冬の寒さなどすっかりと忘れてしまっている時期です。そんな時期に「富士山は寒いですよ!」と言われてもピンと来ないのは仕方がないことかもしれません。結局不十分な防寒対策で、いざ山頂付近になると「寒くて耐えられない!」となる方が非常に多いです。

それもそのはず、この時期の富士山の最高気温は平均7~8度程度。最低気温は2~3度程度。これは都心の1月、2月の気温とそんなに変わりが無いのです。まさに真冬ですよね。真冬に夏の恰好をして外を歩いていたら1時間も耐えられないはずです。

例えば2018年の状況を見てみます。2018年1月1日の東京の最低気温が0.6℃、最高気温が12.4℃です。2018年8月18日の富士山頂の最低気温が1.9℃、最高気温が12.1℃となっています。どちらもとくに天気が悪かった日では無く晴天の日で比較しています。富士山山頂は風が強い場合も多いので体感としてはもっと冷えることが予測されます。まさに東京の真冬の環境が夏の富士山山頂で発生するわけです。

もしかすると富士登山経験者からそんなに寒い思いをしなかったよと聞くこともあるかもしれません。標高が高く、太陽が当っているタイミングでは実は結構暖かいです。気温は低くても暖かく感じます。でも夏の富士山はかなり雲に隠れやすいのです。太陽の光が雲に遮られると…急激に寒くなってきます。たまたま富士登山中終始天候が安定して雲が発生せず温かい状況になる日もまれにですがあります。でも富士登山をしている最中ずっとお日様が照っているなんて都合のよい状況を期待せず、しっかりと防寒対策をしていく必要があるのです。

富士登山の寒さの3大要因

富士山がなぜ真夏でもそんなに寒いのかを簡単に説明していきますね。

富士山は標高が高いから

標高3776mの富士山と標高数十メートルの東京ではそもそも基本的な温度が違っています。標高が100m高くなるとおよそ0.6℃気温が下がります。ということは東京都の差が約3700mだとすると標高要因だけで東京都の差は22℃生じます。東京が30℃の時、富士山頂は8℃ということですね。

富士山では風が強いから

富士山では東京都とは比べ物にならない強い風が吹きます。なぜなら富士山は独立峰だからです。周りに遮ってくれる山がほとんどない。しかも富士山より高い山が無いわけですからどうしたって山頂付近では強い風が吹きます。風による寒さを侮ってはいけません。夏ですら扇風機の前に風量「強」にして風に30分でも当っていたらものすごく体が冷えます。バイクやスクーターを乗っている方は風による冷えを感じると思います。まさにその現象が富士山で起こります。山頂付近で5m/sくらいの風になることはよくあることで、体感として5℃は低くなることでしょう。

富士登山は真夜中に登るから

単純なことですが昼間と夜では気温が異なりますよね。富士登山も昼間の暖かい時間帯だけ登るのであれば、寒さもそれほどではありませんが、ご来光を山頂で見ようとすれば、真夜中に山頂へ向かって登山をしなければなりません。ということは一番寒い時間帯に行動しなければならないですよね。このような要因が重なって、富士登山ではもはや体感で氷点下状態になるのです。

富士山に登る時期によっても注意

前頁では富士登山の寒さの3大要因によって、真夏でありながらも体感が氷点下になることを解説しました。実は、まだ気を付けなければならないことがあります。富士登山は7月から9月中旬まで登れると言いましたが、そのわずか2カ月半だけでも寒さに違いがあるのです。

九月の富士登山は注意

都心ではまだまだ暑さが変わらない九月。しかしながら山ではちょっと状況が違います。山の上の季節の訪れは麓よりずっと早く、九月ともなると寒さが一段と増してきます。七月後半から八月は非常に込み合う富士登山なだけに少し時期をずらして九月に登ろう!と考えることは良いことなのですが、登山の環境は少し苛酷にはなるので、一段と気合をいれた準備が必要になります。

富士登山での防寒対策

富士登山での防寒対策はきっちりしておくことで寒さでつらい思いをすることが少しでも軽減されます。ポイントを押さえてしっかりと準備していきましょう。

ダウンジャケット+1が大切

防寒着の代表格と言えばやっぱりダウンジャケットです。山用のダウンジャケットはコンパクトに収納でき、わずか350ml缶程度の大きさになります。重さも150g程度でTシャツ以下。それでいて保温性はずば抜けて高いため、必ず持っていきたいアイテムです。富士登山にはダウンジャケットを必ず携行していきましょう。そらのしたでレンタルしているセットではダウンジャケットが付いたはじめての富士登山セットが最もおすすめです!

ダウンジャケットは持っていくとして、富士登山の防寒対策ではもう一工夫必要です。肌を露出しない工夫が大切です。特に頭、耳、手の露出を防ぎましょう。山頂のご来光待ちではニット帽があるとすごく重宝します。頭だけでなく耳まで覆えてとても暖かいですね。手の方は防風性のあるグローブを持っていくと良いでしょう。

ダウンジャケットだけでなく、寒がりな人はフリースも持っていきたいですね。あまりかさばらない大きさのフリースにしておきましょう。ダウンジャケットとフリースを併用すればもう怖いもの無しです。但し荷物が増えてしまうので、持っていくザックにも気を付けて。

街用ダウンはNG

ダウンジャケットを持って行ってほしいのですが、注意してもらいたいのは山用のコンパクトに収納できるダウンジャケットを持っていくこと。いくら暖かいとはいえ、街用のもこもこっとしたダウンジャケットは不向きです。持っていこうにもそれだけでザックがいっぱいになってしまいます。山では寒くなったり暑くなったり一日の中でも気候が大きく変わります。それに対処するためにはウェアを脱いだり着たりするしかありません。ダウンジャケット脱ぎたいけどザックに入らないなんてことにならないために、山用のダウンジャケットを持っていくようにしましょう。

レインウェアは最高の防寒着

最後に、忘れてはならない防寒着の代表格は、実はレインウェアなんです。登山している人は必ずレインウェアを持っていきます。実はこのレインウェア、必ず雨の時に使っているわけではなく多くは山の上で風が強くなってきたときの風よけとしてレインウェアを使っているのです。山の上では風を防ぐことが防寒の第一歩。当然同じことが富士山でも言えます。

よく「今日明日は雨が降らなさそうだからレインウェアは必要ないですよね?」なんて聞かれたりします。いえいえとんでもない。先に言った防寒着としてレインウェアを持って行って欲しいのです。雨が降るか降らないかは全く関係なくてレインウェアは防寒役割としても必ず持っていくべきアイテムなんです。

 

最後に【富士登山防寒の所感】

富士山は山を知らない人でも登るので、寒さという感覚が非常に薄いことを例年痛感しています。気温や理論も記載しているので冷静に考えてもらえれば理解できると思いますが、真夏で毎日うだるような暑さに耐えて仕事をしている中、冬の「寒い」が「涼しい」くらいに勘違いしてしまうようです。また、たまたま寒くなかった日に1度きりの富士登山した人の情報などもミスリードの原因だと考えています。経験豊富な私たちが正しい情報を発信していき、無知や誤解が少しでも解消されることを願っています。

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