どんなピッケルがあるか?
さてさて、それではどんなピッケルを選べば良いのか?
登山ショップに行けば、安いもので大体1万円くらい、高いものだと、なんと数万円するピッケルらしきものが置いてあります。これから雪山始めたいって人にとって、
何が違うのか??
当然まず考えます。まずは、下の絵を見てください。
左の写真は昔からよく見たことがあるスタンダードな形をしています。
それに比べて右の写真は・・・・、なんだかタツノオトシゴのような形してますね。
まあ、ざっくりとこんな感じで2タイプあります。もちろん中間的なものもあって。
山をやってる人であればだいたい、左側を「ピッケル」、右側を「アックス」と呼びます。(正確にはピッケルがドイツ語、アックスが英語です。山用品は結構ドイツ語で呼ばれることが多いです。例えばシュラフなんかもそうですね。英語ではスリーピングバッグです。)
結論から言うと、ピッケルは冬季登山・縦走路用です。それに対してアックスは冬季登攀、アイスクライミング、ミックスクライミングなど、テクニカルな登攀で使うための道具です。
最近では、アイスクライミングはスポーツ化されている領域もあり、近年のクライミング文化と共に、「私は山なんか歩かない!!疲れるし。。」なんて人でもすごい断崖絶壁を登れてしまう「クライマー」と呼ばれるすごい方々もいて、決して冬季縦走から入って⇒アイスクライミングへ移行するって図式でなくても全然OKな感じです!ほぼ車でアプローチできる氷壁も探せば幾つかありますし・・・・、とアイスクライミングを語ると脱線するのでこの辺りで。
要は(-.-;)、まぁ、一般ルートとして雪山歩きたいって人はピッケルを選んで、高いアックスは別目的の道具なので特に最初は必要ありません。
じゃあ、値段の違いは?
前述で、2タイプあって、その中間的な物もあると言いました。
ピッケルが段々とアックス寄りになると値段が上がってきます。
でも、「ピッケルって必要??」で記載したように、基本的には杖としての使用がメインとなり、冬季バリエーションルートとなる、傾斜のある岩と雪のミックスルートに行くとなると、ストレートピッケルが使いにくくなり、もうちょっと傾斜のあるやつがいいなぁ、とか、アイスクライミングだともっと傾斜してたほうがいいな、となる訳です。バリエーションルートでやっと値段の高いものの威力が発揮されます。当然バリエーション行こうと思ったらロープワークが必要となり、冬季バリエーションでのロープワークは夏場よりもっと切迫した状況になり易いので、結構な鍛錬が必要と言えます。
となると、結局は、冬山初心者には1万円のストレートピッケルでまずは事足りるかと。
その後、プチバリエーションなどを経験して、アイスクライミング等連れて行ってもらったら、さて自分のアックスを購入しましょう!!
そらのしたではアックスもレンタルでラインナップしてますので、とりあえずって場合はレンタルでOKです。
さて、ピッケルにも色々な長さがあるみたいだけど・・・・
ここまでは分かッたぁ。とりあえず1万円くらいのピッケルを買おう!と思って、ショップに行ったら、なにぃー、ピッケルには長さが色々あるじゃないか!!と初心者の人は迷ってしまいます。
一体どの長さのピッケルを選べばよいのか??
この質問には、人によって色々な事を言われると思います。
最近では、結構短いものが好まれます!流行でしょうか。65cm以下が主流で70cmともなると随分長いもの持ってるなぁという印象。
でも・・、昔は長いものが主流だったんです。70cm以上が当たり前。
確かに長いとちょっとカッコ悪いような、、しかも前述のアックスには長いものなんてありませんので、アックスの雰囲気を踏襲しつつ、短いものが好まれるようになってきてるような感じですかね。ただ、年配のガイドさんにはきっと「ピッケルは長いほうが良い!!」って言われるかと思います。
何故かと言えば、ピッケルの本来の使い方ってのがあって、そのためにはやっぱり長さが必要だからですね。
初心者の人に対してよくアドバイスされるとしたら、大体手に持って、足のすね位に先端が来るものでしょうか。これがひざ下だと短いなぁというイメージだし、くるぶしから下にくると昔主流だったスタイルな感じのイメージです。ストレートピッケルであれば、基本的には長めで大丈夫です。