初めて富士山に登山する場合には知っておくべきことがいくつかあります。富士山は登山者の多い山ですが、標高が高いため平地と同じ気分で登ると事故につながります。登山の前には必要な知識を身につけておくことで事故を防止できます。
富士山に登れる期間は1年で2~3ヶ月
富士山は1年中登れるわけではありません。登山ルートにもよりますが、おおむね7月の頭から9月上旬まで登山が可能です。この時期を外れると山小屋が閉まっているため途中で体を休めることができませんし、水や食糧を調達することも不可能になります。初心者が登山するのは困難な環境になります。また、富士山は標高の高い山なので冬の期間が長いです。このため、登山道に雪がなく安全に登れるのは夏の一時だけとなっています。
なお、富士山の山小屋は予約制です。週末やお盆の時期は予約が取りにくいこともあります。山小屋に宿泊する場合は早めに計画を立てて予約を入れましょう。計画的に行動することで快適で安全に登山することが可能となります。
富士山の登頂プランを組み立てる
富士山に登ることを決めたら登頂プランを組み立てましょう。富士山には4つの登山ルートがあります。初めての場合は、登山道の設備が充実している吉田ルートか山頂への距離がもっとも短い富士宮ルートがおすすめです。
登山のスケジュールはご来光目当ての夜間に歩くプランと山小屋に1泊するプランが人気があります。ご来光目当ての場合は夕方に登山を開始し、ご来光の時間までに山頂に到着するよう歩きます。休みを取りづらい人でも計画を立てやすいのですが、登山道を歩き続ける体力が必要です。山小屋に1泊する場合は、お昼ごろに登山口を出発して夕方に山小屋に到着します。そのまま宿泊して早朝から歩き始め山頂を目指します。一定の時間を山小屋で過ごすので標高に体を慣らすことができ、高山病のリスクを抑えられるというメリットがあります。ただ、山小屋が非常に混雑していた場合は十分な睡眠がとれないまま歩くことになる可能性もあります。
富士登山の必需品を揃える+レンタルする
富士登山には装備が必要です。ザックとトレッキングシューズ、レインウェアは必需品です。ザックには水や行動食、防寒着などを入れます。このため、30リットル程度のものが使いやすいでしょう。トレッキングシューズはケガを予防するために足首まであるものを選ぶと安全です。
また、富士山は天気が変わりやすく急に雨が降ることがあります。撥水加工のしてある靴を選んだほうが無難です。レインウェアは上下分かれているタイプのものを強くおすすめします。風が強いとカッパでは体が濡れるのを防ぐことができません。レインウェアはゴアテックスのものだと湿気がこもらず快適です。このほかに、夜間に登山する予定の人はヘッドランプが必要です。山頂付近の気温は真夏でも真冬並みなので薄いダウンジャケットやフリースの上着があると便利です。
なお、こうした装備は購入しても良いですがレンタルすることも可能です。