レインウェアを放置した結果起こってしまった!!これが加水分解

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レインウェアといってもさまざまな種類がありますよね。

登山、ゴルフ、釣り・・など、それぞれ、しかしすべてのレインウェアに共通して言えるのは、

経年劣化加水分解が起こるという事。

あっ今日は雨か、しまっておいたレインウェアがあったはずと思い出し、広げてみると、

うお~!!なんだ!裏地がボロボロ、シームテープがベロベロ!!なんてことありませんか?

実は、、、レインウェアをそのままにして、しまい込んではいけないんです。

登山に行った、「ヤッホー!!」。釣りをした、「ヒット!!」。ゴルフに出かけた、「ナイスショット!!」。

スキー・スノーボードに行ってきた「ナイスターン!!」、

たくさん楽しんで汚れてしまったウェアを皆さんどうしていますか?

レインウェアの経年劣化と加水分解

レインウェアの経年劣化とは?

ウェアは通常の着用方法でも、ましてや家宝のごとく大事に保管して着用してなくとも、

時間の経過とともに劣っていく・・避けることの出来ない悲しい出来事。

製品がこの世に生み出された時から劣化は始まっています。どうにもならないのです。

どう劣化していくのか? 

生地の剥離 

生地の剥離

劣化により生地同士を合わせた層になっている部分が剥がれ、水膨れみたいにぷくっとなってしまっています。

こうなってしまうと、残念ながら。。もう元に戻すことは出来ません。。。

一か所でもぷくっとなっていたら、どんどん広がって無残な姿に。

スキーウエア、釣りのスノータイプのウェアによくみられるのが、白い細かい粒が

ポロポロと生地の間から落ちてきます。そうなってしまうと生地の剥離が起こっています。

シームテープの剥がれ 

シームテープの剥がれ

水の侵入を防ぐシームテープの劣化!!レインウェアの裏地に貼られたシームテープもこんな状態に。

裏地が劣化することで、シームテープの粘着が剥がれてしまっています。

裏地自体が劣化してしまったので、新しくシームテープを貼り替えてもすぐにまた剥がれてしまいます。

裏地の劣化 

裏地の劣化

加水分解がすすんで、裏地にあるネット部分が完全にはがれてしまっています。

ここまで劣化すると。。もうあきらめるしか。。。買い替えをお勧めします。

レインウェアの加水分解とは何でしょう

加水分解(かすいぶんかい、: Hydrolysis)とは、反応物に水が反応し、

分解生成物が得られる反応のことである。水解とも呼ばれる。

このとき水分子 (H2O) は、生成物の上で H(プロトン成分)と OH(水酸化物成分)とに分割して取り込まれる。

反応形式に従った分類により、加水分解にはいろいろな種類の反応が含まれる。

化合物ABが極性を持ち、Aが陽性、Bが陰性であるとき、ABが水と反応するとAはOHと結合し、

BはHと結合する形式の反応が一般的である。『ウィキペディア(Wikipedia)』

ということらしいです。難しいですね。

湿気、汗、などの水分が原因です。2、3年使用するのには何も問題はないのですが、

長い期間の収納などでたとえ何もしていなくても、ウェアの場合だと、

素材に使われているウレタンが空気中の水分と反応し、どんどんと劣化してしまいます。

化合物のポリウレタン(PU)には名前のとおりウレタンが使用されていて加水分解を起こしやすいのが難点。

しかしポリウレタンが使われているウェアは伸縮性があり乾きやすいのが特徴でまさにレインウェア向き、

ポリウレタンは生地と防水素材を重ねる接着剤やシームテープにも使われています。

一般的な衣類にもよく使われている素材。

市販されてる、ほとんどのウェアが表面の生地と防水素材の層になっているため、

重ねる接着剤が加水分解を起こしているとボロボロになったり、空気が入ったようにぷくっとなったり、

ぽろぽろ白いものが出てきたりするのです。

私のウェアは大丈夫。と思っていませんか?

実は空気中の水分を吸収してしまい加水分解が起こってる可能性もあるので油断は禁物!!

シームテープもしっかり貼れている様に見えても洗濯しただけで、皮脂汚れなどの水分により剥がれてしまうのです。

(イメージです)

というわけで、水分と化学物質が反応して起こる現象が加水分解の正体なのです。そのままですね。

レインウェアなのに水分?おかしいですよね~でもどうにもならないのです。

そして、加水分解が起こると元には戻せない!のも事実です。

なら、どうしたらいいのでしょう。

レインウェア各種

レインウェアを長持ちさせるには

レインウェアのメンテナンス

メンテナンスをすることが大切です。汚れを落とししっかりと水分を飛ばすこと、

ここで間違えてしまうのが撥水性が無くなってしまうのでは・・と思ってしまいがちですが実は違います。

浸透素材にある細かい穴を汚れがふさいでしまい湿気がこもりウェアが結露、

水分がたまってしまい撥水が落ちてしまったと思ったり、

その結露の水分が原因で加水分解がおこってしまうのです。

首周りの皮脂汚れも加水分解の原因です。

私が個人的にお勧めするのは、皮脂汚れをガードすること。

首元にタオルを巻いたり、ネックウォーマーで皮脂汚れを避けることです。

首周りの皮脂汚れは、シミになりシームテープもはがれやすくなります。

レインウェアの保管方法

一番大切なポイントは、そうです。水分です。湿気を取り、湿気を避けることが大切です。

高温多湿は加水分解まっしぐら。綺麗にたたんで引き出しの奥にしまっておくのは、

生地を傷めてしまいます。

風通しの良い場所でハンガーに掛け乾燥剤がウェアに直接当たらないように一緒に置いておくのがおすすめです。

雨がいつ降るかわからないからと言って車に入れっぱなしなんてのは大変なことになりますよ~。

メンテナンスについてのブログも併せてお読みください。

【ゴアテックスの洗濯】プロが解説!ゴアテックスレインウェアの手入れ・メンテナンス方法
・ゴアテックスの洗濯・お手入れの必要性が理解できる ・洗濯や手入れを怠ることの不具合が理解できる ・ゴアテックスの洗濯方法が理解できる ・撥水の回復方法について理解できる ・日常のお手入れと不定期的なメンテナンスについて理解できる ...

 

まとめ

経年劣化は劣化なのでいずれは起こります。加水分解はその過程に起こる現象。

例えば人の肌も劣化しますよね、その過程でいろいろなメンテナンスをしていませんか?

ウェアも同じでメンテナンスをすると、起こらないのではなく長持ちをさせることができるということですね。

でも加水分解を使用方法、メンテナンス、保管方法等で遅らせることはできます。

レインウェアは決してお安くはないので、大切なウェアを長く着用できるように守ってあげましょう。

ドロップルーフスタッフ

2015年よりサービスアップしたアウトドア専門クリーニング&撥水加工サービスドロップルーフのスタッフが執筆しています。
一日中雨に打たれるアウトドアだからこそ、撥水スプレーや市販の撥水剤ではなく、専門的に研究開発をする必要があるはずだという思いから開発した耐久撥水加工「弾水コーティング」を実施している。

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