富士山が眺められる山【岩殿山】には桃太郎伝説とその観光名所があります!

登山・山登りコラム

 

山梨県大月市に岩殿山があります。手軽に登山ができ、富士山や周辺の山が眺められるビュースポットでもあり、お子様も楽しめます(≧▽≦)

また、岩殿山をはじめ大月市周辺には桃太郎伝説があります。という事で岩殿山登山の前に、皆さんが意識して数倍楽しめる様に、私なりにご紹介してみたいと思います!!

私は、数年前になんとなく見たテレビで桃太郎伝説のことを知りました。地元、山梨の事というのもあり、とても興味深く見入ってしまったことを思い出します。

桃太郎の仲間『猿・キジ・犬』に関係する地域の猿橋や鳥沢、上野原のお友達のお家にも遊びに行ったことがありましたが、何も思わず、考えず、でした(≧◇≦) 興味を持たないとか、知らないって本当にもったいないですね(^-^;

※犬に関する地域は上野原市の犬目です。

桃太郎の伝説

昔むかし、おばあさんが「桂川」で洗濯をしていると、どんぶらこどんぶらこと大きな桃が「百鞍(ももくら)山」の麓から流れてきました。その桃から生まれたのが「桃太郎」。「鶴島」にて成長した桃太郎は、「岩殿山」に住む悪い鬼の退治に出かけました。道中、腰に付けたきび団子をあげ、「犬目」でイヌを「鳥沢」でキジを、「猿橋」 でサルを家来にしました。一網打尽…桃太郎たちは鬼を征伐し、里の人々に幸せな暮らしが戻ってきました。鬼が手に持っていた石の杖が今でも「石動」の地に突き刺さり現存するように、大月市周辺には、桃太郎童話にまつわる地名や言い伝え、伝説がたくさん残されています。 (大月市観光協会より引用)

昔、大月市周辺は海で、その時の岩殿山は島、その島に赤鬼が住んでいたそうです。

桃太郎伝説にゆかりのある【岩殿山】の成立ち

鬼が住んでいた岩殿山は堆積岩で出来ています。

やまなし地球科学研究所だよりによりますと、岩壁はもともと浅い海に堆積した砂礫(しゃれき)が固結した礫岩(れきがん)からなり、今では岩山をつくっていますが、その成り立ちは8000mを超えるヒマラヤ山脈と同じだそうです。

桂川の南に位置する丹沢山地とその南の伊豆半島は、かって海底火山の噴出物(溶岩や凝灰岩など)からなる火山島として日本列島の南方にありました。
今から600万~400万年前にフィリピン海プレートに乗って移動してきた丹沢地塊(起して山地となる前の呼称)が日本列島に衝突し、続いて200万~100万年前には伊豆地塊が丹沢地塊に衝突し、関東山地や丹沢山地を隆起させました(図-8)。

岩殿山はちょうど関東山地と丹沢山地の間にあり、岩殿山をつくる礫岩(桂川礫岩層)は、関東山地と丹沢山地の間の桂川沿いに連続して分布しています(図-9)。

礫岩は、主に関東山地南縁をつくる堆積岩類の頁岩や砂岩の円礫(径1~5cm)を主体とし、礫岩中に挟まる泥岩層の一部には広葉樹の葉や貝の化石が含まれています。

これらのことから、桂川礫岩層はもともと日本列島(関東山地)と北上してくる丹沢地塊の間にできた細長い浅海(トラフ)に堆積した砂礫層が、北側の関東山地に押し付けられて隆起したものです。

関東山地南縁(小仏層)と桂川礫岩層は、丹沢地塊が日本列島に衝突した当時のプレート境界に相当する断層(藤野木-愛川構造線)で境され、関東山地が丹沢山地(南側)に乗り上げた形(逆断層)となっています。

隆起した桂川礫岩層はその後の河川侵食により削られ、山をなすのは岩殿山のほか三つ峠山(1785m)、石老山(694m)などです。また丹沢地塊と伊豆地塊の間の浅い海に堆積した砂礫(足柄礫層)も隆起し、丹沢山地の南縁に分布しています(図-9)。

ここで、岩殿山をヒマラヤ、インド大陸を丹沢地塊、ユーラシア大陸を日本列島、テチス海の堆積物を浅海性堆積物の桂川礫岩層に置き換えると、岩殿山はヒマラヤに比べて極めて小さいですが、その成り立ちはヒマラヤとそっくりでミニヒマラヤと呼べるのではないでしょうか。
日本列島と陸続きとなった伊豆地塊(伊豆半島)は今でも日本列島を年に数~10cmの速さで北西方向に押し続けており、周辺の地震活動や火山活動などの原因となっているほか、南アルプスを年に4mmほどの速さで隆起させています。

岩殿山の隆起速度は不明ですが、国土地理院によれば大月市の最近10年間(2007年3月-2017年3月)の隆起量は10.8mmです。もし岩殿山がこの速さ(約1mm/年)で隆起し続けたとしても、ヒマラヤ(8000m級)と肩を並べるには800万年かかることになります。(小村寿夫)  

参考元 やまなし地球科学研究所だより

岩殿山 堆積岩

岩殿山の岩は遠くから見ると大きなひとつ岩に見えますが、近くで見ると小石や砂利が粘土や砂などによって固結してできています。それを見るのも楽しみのひとつです!!

岩殿山は鬼の住処(鬼の岩屋)

岩殿山には、少し登った所に鬼が隠れていた「鬼の大洞窟」があるのですが、危険を伴うため立ち入り禁止となっています。

鬼の岩屋 桃太郎

桃太郎伝説にまつわる観光名所

桃太郎伝説にまつわる見どころがいくつかあります。岩殿山へ行く楽しみが増えますね(≧▽≦)

大月市桃太郎伝説

桃太郎伝説見どころ★子神神社★(鬼の血)

この神社の土は赤く染まっています。

子神神社

鬼が桃太郎との戦いで逃げようとして、岩殿山から隣の徳厳山に足を掛けようとした時に股が裂けてしまい、その時に流した血が今も赤土となって残っていると言われています。

山をから山へって・・鬼はどれだけ大きかったんだ??

桃太郎伝説見どころ★手洗い石★(鬼の盃さかずき

子神神社の近くに、鬼の盃があります。

岩殿山に近くにあった円通寺跡 #大月上野原桃太郎伝説のゆかりの地を歩こう #大月桃太郎伝説 #鬼の盃 #好奇心 #岩殿山 #大月市 #大月市が好き #大月市地域おこし協力隊 #夢見る山歩人

鬼が夜に宴会で酒盛りをするときに使った盃と言われていますが、刻字や形状などからは手洗い石というのが分かります。

桃太郎伝説見どころ★桃太郎地蔵★(岩船地蔵)

鬼の盃の西側には、桃太郎地蔵が立っています。【廻り地蔵】として有名な岩船地蔵と考えられているそうです。

円通寺跡(桃太郎地蔵) (8).JPG

このお地蔵様の左手に持っているのが桃だということから『桃太郎地蔵』とよばれています。また、このお地蔵様は船のような形をした石の上に立っています。

桃太郎伝説見どころ★鬼の杖★

色んな諸説がある中で、桃太郎が、猿橋から岩殿山の鬼に向かって大声で「これから退治に行くぞ」と叫び、それに怒った鬼が杖を折り、左手に持っていたものを猿橋の方へ向かって投げたが、左だったので届かずに途中の畑に刺さってしまったそうです。昔はもっと大きかったようです。

鬼の石杖(左手) (7).JPG

【石動】という地名は杖が地面に突き刺さった時に石が動くほどの地震が起きたことから名付けられたそうです。

桃太郎伝説見どころ★桃倉橋★(百蔵橋)

桃倉橋は中央自動車道の高架下にあります。何度も通ったことがありますが、桃倉橋だとは知りませんでした。というか何も知りませんでした(≧◇≦;

桃倉橋は葛野川にかかる橋で、中央付近から上流を眺めると、岩殿山、徳巖山、百蔵山、(桃倉山)、葛野川など、桃太郎伝説に関わる山などが一望できます。

桃太郎伝説見どころ★猿橋★

猿橋は日本三奇橋の一つして知られています。四層のはね木がテコの原理で橋を支えている橋脚がない橋です。

いつ猿橋が造られたのかは不明ですが、地元の口碑伝承として推古天皇の時代(西暦600年頃)深い渓谷に何度も阻まれてきた橋の建築でしたが、沢山の猿が繋がり合って対岸へと渡っていく姿から思い付いたという伝説があり、猿橋となったようです。

川でラフティングできるので、また違った角度からも猿橋を眺めることができます。

何度か猿橋を見たことがありますが、その頃(若かった)は『なんのこっちゃ??』と思ってました(笑)

猿橋には猿の銅像もあります。左手には桃を持っています。トイレの裏にひっそりと隠れているので、探してみて下さいね。

猿橋(桃を持った猿) (4).JPG

桃太郎伝説にまつわる観光名所 まとめ

興味がない人や、知らない人は通り過ぎてしまうかも??

それではもったいないという事で今回は岩殿山と桃太郎伝説に深く関わる観光名所を紹介させてもらいました!!!

岩殿山の登山もとても楽しめますが、せっかくなので、観光名所にも立ち寄ってみて下さい(^_-)b 楽しさ倍増です!!!

岩殿山は周りにいくつかの山があり、併せて登山ができます!!大月周辺の眺めはもちろんですが、富士山の眺めもとても良く、おすすめです。

岩殿山だけですと、634mなので気軽にハイキングできるのではないでしょうか??

あまり体力に自信がない人も、そうでない人も、お子様と一緒に楽しみたいという方も是非、行ってみて下さい(≧▽≦)

 

出典:大月市観光協会

  :富士の国からおもてなし やまなし物語

そらのした登山

登山用品のレンタル事業を展開して10年超のそらのしたスタッフ。スタッフ内には静岡山岳ガイド協会に所属している者やアウトドア全般に精通したスタッフが在籍。地元山岳会にも所属して冬季登山やアイスクライミング、アルパインクライミングなども嗜むスタッフもいる。「遊び心あふれる仲間づくり」をミッションに活動する。

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