トレッキングシューズ(登山靴)の選び方

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そらのしたコボです!
今日のHowToそらのしたは「トレッキングシューズの選び方」をご紹介します!

★トレッキングシューズ(登山靴)の種類

トレッキングシューズとは、色々な用途別に分かれている登山靴の種類の中の、分類のひとつです。
登山靴は、用途や使用する季節毎に様々な種類があり、大きく分けた場合、本格的な登山用から順に、アルパインシューズ(ブーツ)、トレッキングシューズ、ハイキングシューズとなります。

トレッキングシューズやハイキングシューズは、軽登山靴とも呼ばれ、一般的に本格的な登山靴であるアルパインシューズとは区別されています。

本格的なアルパインシューズの中でも、厳冬期の登山で10~12本爪のアイゼンを履いて登るために作られているものは、さらに区別されています。

その他にも、より用途別に専用に作られた登山靴もあり、クライミング専用のクライミングシューズや、プラスチックブーツなどがあります。

★トレッキングシューズの選び方
【ハイカット・ローカット・ミドルカット?】

トレッキングシューズやハイキングシューズは、ミドルカットやローカットのものが多く、外殻やソールに較的柔軟性があるため歩きやすいですが、靴自体やソールが変形するため、岩場やガレ場が続く登山や、重い荷物を背負って歩くのには、あまり向きません。
ただし、ある程度の柔軟性があるので、整備された登山道は歩きやすく、疲れにくいという利点があります。
また、最近ではクライミング対応のブーツとしてローカットブーツが広がりを見せています。実際にクライミングで使用するだけでなく、岩場を歩くためのアプローチシューズとしてローカットのアプローチシューズが人気です。

アルパインシューズは、ハイカットのものがほとんどで、外殻やソールがとても硬くできています。
ハイカットのものが多く、シューズというよりブーツのように長いので、アルパインブーツとも呼びます。
足首や足裏をしっかりと支えることができ、ソールの変形も少ないため、重い荷物を背負って、岩場やガレ場を歩いても、安定性があります。
また、靴が変形しづらく靴底が固いので、蹴る力が逃げないので、軽い力で推進力が得られます。靴底が柔らかい方が何か優しそうで良いイメージがありますが、実際には長く歩く必要があるほどしっかり一歩一歩地面を蹴る(踏み込む)必要があり靴底が固いことが登山靴の必須条件とも言えます。

ただし、斜度があまりない整備された登山道では、重い上に足首がほぼ使えないため、慣れないと歩きづらく、疲れやすいという面があります。

岩場やガレ場が多く、重い荷物を担いで登るような縦走登山では、ハイカットのアルパインシューズ(ブーツ)を用意しましょう。

コースの高低差や岩場がほとんどなく、整備された道を長く歩くなら、ローカットのハイキングシューズがおすすめです。

ミドルカットは、岩場や整備された登山道のどちらにもある程度対応できる中間的な位置づけで、一般的な登山では、一番幅広く使えるといえるでしょう。

ゴアテックスなど防水性能に関して

最近の登山靴はゴアテックス素材を使った物が増えてきました。ゴアテックスならば基本的に防水性能が充分と言えます。ゴアテックスの素材がどこに使われているかというと足を入れたすぐその周りくるのがゴアテックスです。靴の外側であったり中間でなく、どちらかと言えば靴の内側に位置しています。

そのため靴の中に固い物が入るとゴアテックスが傷ついてしまう可能性もあります。固い物、そう石ですね。もしくは固いインソールを入れている場合もゴアテックスの損傷の可能性もあります。そう簡単に破れてしまう物ではありませんが、何度も固い物と擦れていると破れて防水性能を失ってしまうことがありますので注意しましょう。

★富士登山には、どんなトレッキングシューズがいいの?

では、そらのしたのお客様が登られることの多い富士登山の場合は、どんなトレッキングシューズを選ぶのが良いでしょうか?

富士登山では、整備された登山道と岩場の両方を歩くことになります。
また下りでは、ルートによって「砂走」という膝まで砂に潜るよう場所もあります。
富士登山の場合、多くの方は、1泊2日で山小屋に泊まるというプランでしょうから、荷物はそれほど重くなりません。
富士登山の場合、ローカットのトレッキングシューズだと、足首が動きすぎ、ソールも柔らかいため、岩場などではグニャグニャとして歩きづらく、捻挫や転倒などの危険が増します。
また、ハイカットのトレッキングシューズの場合、普段から登山をされる方で、ハイカットの登山靴で歩きなれている方は良いのですが、足首がかっちりと固定されるため、なかなか初心者は歩きづらいです。
岩場では良いのですが、整備された登山道では、かなり歩きづらく感じると思います。

そこで富士登山では、適度な足首の保護・岩場での安定性と、歩きやすさを兼ね備えたミドルカットのトレッキングシューズをおすすめします。
富士山でなくても、無雪期の日帰り~1泊程度の登山で、整備された登山道が多く、ところによって岩場があるようなコースでしたら、ミドルカットが良いでしょう。

★積雪期の登山では、どんなトレッキングシューズがいいの?

積雪期の登山では、どんなトレッキングシューズを選べばよいのでしょうか?
積雪や凍結の恐れがあるような場所では、トレッキングシューズや登山靴に、アイゼンというカギ爪の装着が必要になります。

日帰りの低山登山や残雪期の登山、春~秋に雪渓を歩く程度の場合は、軽アイゼンと呼ばれる4~6本爪のアイゼンをミドルカットのトレッキングシューズに装着すればよい場合もあります。
10~12本爪のアイゼンを装着して登るような縦走登山なら、冬期用のアルパイン・エクスペディションブーツを用意しましょう。
アルパイン
保温性や防水性が優れているとともに、ソールがほとんど屈曲せず、10本以上の爪のアイゼンが装着できるようになっています。
つま先と踵にコバがついているタイプは、ワンタッチまたはセミワンタッチアイゼンが装着できます。
※全てのメーカーでの互換性があるわけではありませんので、必ず靴とアイゼン同士が装着可能か、確認してください。

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今日はここまでです!
ではまた次回!

そらのした富士登山

富士登山用品のレンタル事業を展開して10年超のそらのしたスタッフ。スタッフ内には静岡山岳ガイド協会に所属している者やアウトドア全般に精通したスタッフも在籍。富士山の富士吉田ルートが近い山梨県富士吉田市に拠点を置き、富士山には何度も登った経験を有し、夏だけでなく冬季の富士山に登った経験もある。「遊び心あふれる仲間づくり」をミッションに活動する。

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