厳冬期の山岳テントには、なぜスノーフライが必要か

登山道具紹介HOW TO そらのした

そらのしたコボです!
今日のHowToそらのしたは、冬山シーズンに向けて、お問い合わせの多くなってきた「山岳テントのスノーフライ」についてです。

冬山テントの選び方はこちらから

★スノーフライの役割とは

スノーフライ
ダブルウォールの山岳テントは、インナーテントとフライシートで構成されています。
スノーフライではない標準のフライシートは、雨が浸透しないように、防水加工されています。
このフライシートの防水加工ですが、撥水とは違って通気性がない加工になっています。

通常のフライシートは、設営すると地面とフライシートの間に隙間ができます。
この隙間ですが、フライシートに通気性がないので換気のために必要なのですが、積雪が多くなると、この隙間が雪で塞がれてしまいます。
すると、テント内の換気が行われないために酸欠になってしまい、時には重大な事故に繋がる場合もあります。

一方、スノーフライは、雨でなく雪を防ぐ目的のため、防水加工がされておらず、通気性がある素材で出来ています。
吹雪の中や稜線で風の強い場所での設営でも、雪や風が下から吹き込まないように地面との隙間が無くせるようにできており、保温性にも優れています。
ただし、スノーフライの表面が凍結したり、大量の雪が積もった場合は、やはり通気性が失われますので、注意が必要です。

★厳冬期のシングルウォールテント

ちちたた無題
シングルウォールテントは、フライシートが無く、テント本体自体に撥水透湿性素材を使用しているため、通気性があります。
また、もともとフライシートにあたる部分がなく、とにかく設置・撤収が早い!
厳冬期の雪山登山では、設置・撤収の早さはとても重要です。

ただし、二重構造でないために結露が激しく、保温性もかなり落ちます。
また、透湿性素材によって室内の湿気が外に出て行くため、テント表面が凍結します。
すると、やはり換気がされなくなりますので、こちらも注意が必要です。

そらのしたでは、モンベルのステラリッジテント用のスノーフライを、シングルウォールテントはアライテントのXライズ1Xライズ2をレンタルでご用意しています。

今日のHowToそらのしたはここまでです。
また、次回!

そらのした登山

登山用品のレンタル事業を展開して10年超のそらのしたスタッフ。スタッフ内には静岡山岳ガイド協会に所属している者やアウトドア全般に精通したスタッフが在籍。地元山岳会にも所属して冬季登山やアイスクライミング、アルパインクライミングなども嗜むスタッフもいる。「遊び心あふれる仲間づくり」をミッションに活動する。

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